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2026-04
発酵を支える主役「酵素」の働き
いつもキティーブログをご覧いただきありがとうございます。
先々週は、ファベックス、ならびに健食原料OEM展にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。
いつもお世話になっている皆様、また新たにご提案の機会をいただいた方々には、心より感謝申し上げます。
引き続き、当社がお役に立てることをご提供していく所存です。
早いもので、桜も終わり、藤が見頃を迎えてきていますね。昨日は、友人の畑で取れた新タマネギをいただきましたので、早速スライスしてみました。写真だけ見ても涙出そう(笑)。
さて、これまで発酵とは何か、どのような条件で進むのかについてご紹介してきましたが、その中で欠かせない存在が「酵素」です。
最近、社内で酵素に関する勉強会に参加する機会もありました。
改めて話を聞いてみると、発酵においても酵素が果たす役割の大きさを再認識しましたので、今回は発酵を支える「酵素」の働きについて、少し深掘りしてみたいと思います。
酵素とは何か?
酵素とは、一言で言うと、化学反応を助け、効率よく進めるための触媒のような存在です。
発酵食品では、微生物そのものだけでなく、微生物が作り出す酵素が食品中の成分に作用することで、大きな変化が起こります。
重要なのは、「微生物が働いている=微生物がずっと増殖している」というわけではなく、酵素が反応を進めている時間が非常に長いという点です。
微生物と酵素の関係
発酵の現場では、次のような流れが起きています。
- 微生物が増殖する
- 微生物が酵素を作り出す
- 酵素が食材中の成分を分解・変換する
つまり、発酵の「変化の主役」は、実は酵素であることが多いと言えます。
微生物が減少した後も、酵素が残って反応を続けるため、長期熟成食品では時間をかけて旨味や香りが増していきます。
発酵で活躍する代表的な酵素
【アミラーゼ】
デンプンを糖に分解する酵素です。
米や麦を原料とする日本酒や味噌、甘酒などで重要な役割を果たします。
【プロテアーゼ】
タンパク質をアミノ酸に分解する酵素です。
味噌、醤油、魚醤、へしこなどで「旨味」を生み出す要因になります。
【リパーゼ】
脂質を分解し、香り成分の生成に関与します。
チーズや一部の発酵食品で、独特の風味を形成します。
これらの酵素が複合的に働くことで、発酵食品ならではの奥行きのある味わいが生まれます。
なぜ時間をかけると美味しくなるのか
発酵食品でよく聞く「時間をかけるほど旨味が増す」という現象も、酵素の働きが大きく関係しています。
・ゆっくり反応が進む
・アミノ酸や糖が少しずつ増える
・刺激の少ない、調和の取れた味になる
急激な反応ではなく、穏やかで持続的な酵素反応こそが、発酵食品の特徴と言えます。
発酵条件と酵素の関係
ここで、以前ご紹介した発酵の条件ともつながってきます。
・温度
・pH
・塩分
・水分
これらの条件は、微生物だけでなく酵素の働きやすさにも大きく影響します。
適切な条件を整えることで、狙った反応を安定して引き出すことが可能になります。
発酵と当社の取り組み
当社では、微生物から取り出したプロテアーゼ等を活用した軟化調味料や、アミラーゼ等を活用した炊飯製剤など、酵素の特性を活かした製品を取り扱っています。
酵素の働きを理解することで、食品の品質向上、食感改善、旨味の引き出し方など、さまざまな応用につながっていきます。
今後も発酵と酵素の可能性を、実務の視点から探っていきたいと考えています。
次回は、
「微生物ごとに得意な発酵の違い」や
「複合発酵の面白さ」などにも触れられればと思います。
どうぞお楽しみに。
